2023/02/01

読書熱2023年1月後半。

■ラブコメの法則/東山彰良
■どの口が愛を語るんだ/東山彰良
■こちらあみ子/今村夏子
■眼の壁/松本清張

今月後半は全部よかった。

ここのところ東山彰良をちょこちょこ読んでいますが、
作品によってかなり印象が変わりますね。
直木賞を取った「流」は出身の台湾を舞台にした深い話でした。
一方、「ラブコメの法則」はガラッと雰囲気が違って、
軽妙な博多弁で繰り広げられる映画愛溢れるラブコメ。
いい作品だった。
「どの口が愛を語るんだ」は短編集。
ちなみに標題と同名の作品は入ってない。
好みの分かれる作品が多いのは確かだけど、
この人は多才だなぁと思う。
個人的には「猿を焼く」が良かった。

「こちらあみ子」は期待通りの今村夏子っぷり。
今村夏子の主人公はいつも問題のある子なのだ。
自分の周りにいたらきっと迷惑だと思ってしまうタイプの子。
でも小説の中なら愛せる。読み手は傍観者に過ぎないから。

「眼の壁」は「点と線」に続いて連載された長編との事。
やっぱり携帯電話やインターネットやDNA鑑定のない時代の
推理小説が一番面白いですね。
昭和を舞台に、のちのちの作家が書いた作品とは
漂う空気が全く違いますよね。
ラストよりも途中を味わって読んでます。

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2023/01/20

読書熱2023年1月前半。

■春子情歌(上)/高村薫


■春子情歌(下)/高村薫


年明けの半月をたっぷりかけてついにこの作品を読んだ。

いつも思うんですが、この人の文章は読みにくいです。

文章が入れ子状態になっていて、いちいち戸惑うので、

読む推進力がなかなか出ないのです。

引用すると怒られそうなので、勝手な創作文を書きますと、

「今日、十年前に町はずれの廃工場の空き地から拾ってきた犬を連れて、三年前に亡くなった父とよく散歩した川沿いの桜並木から少し下ったところにあるイオンが出来るまでは賑わっていた商店街にある叔母の営む豆腐屋へ、五つ違いの姉のお下がりの色褪せた水色の自転車に乗って、油の切れた後輪をキイキイ鳴らしながら、母の好物の銀杏がたっぷり入ったひろうすを買いに出かけた。」

と、こんな感じなのです。少しオーバーかもしれないけど、

これ並みの文章が続くとなかなかしんどいです。


あと、取材したと思われる箇所はやたらと精緻に描写されるので、

ストーリーに影響しない情報がどどーんと膨らみます。

取材協力者から聞いた話を切らない作者の誠実さを感じます。

上巻の漁船のシーンなどは再現映像の如き描写が何ページも続く。

(照柿の鉄工所の描写もそうだった。)

個人的には、このような膨らみが小説の面白さだと思うのですが、

あまりの量に根負けしました(笑)。


物語は、主人公のパートと母親からの手紙のパートに分かれます。

手紙の中で母親の半生が綴られているのですが、

この膨大な量は手紙レベルではなく、執筆活動ですよ(笑)。

旧仮名遣いは読みづらいですが、時代の空気が伝わってきます。


下巻に入って人間関係が絡み合って、物語は面白くなってきます。

衝撃的な展開にもかかわらず、そこは妙にさらっと書かれてて、


「まさか。」と何度も読み返したりしました(笑)。


読み終わって知ったのですが、

「春子情歌」は「新リア王」、「太陽を曳く馬」と続く三部作の一作目。

さて、次は「新リア王(上)、(下)」か…。

忘れないうちに読まないと…。でも、腰が引ける…。



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2022/12/30

読書熱2022年総ざらえ

一年間で106冊の小説を読みました。
驚いたことに、内容を覚えていないものだらけ。
読んだ記憶すらないのがある。

これじゃ、今年のベスト10とか選びようがない。
記憶の減退がここまで来ているとは…。

仕方がないので、かろうじて印象に残っているモノを
トピックス的に取り上げてみようかと思います。

【トピックス1】
この一年で読んだ本を作家別にみると、
横山秀夫…11冊
奥田英朗…11冊
藤谷治…10冊
が量的なベスト3でした。
横山秀夫や奥田英朗が安牌だとすると、藤谷治は危険牌です。
私は「船に乗れ!」で心を掻き回され、ファンになったので、
そのテイストを求めている感があります。
自分には理解できないタイプの人々が沢山登場してきて、
もやもやしたり、ぽかーんとしたりする事が多々あり。
この感覚が個人的には好きなのです。
巧みなストーリー展開や胸のすく結末を重視する人には
あんまりお勧めできません。
今年読んだ中では「花のようする」「睦家四姉妹図」が良かった。
その世界にずっと浸っていたいと思える小説に出会えると嬉しい。

【トピックス2】
時々、昭和の雰囲気を味わえる作品が読みたくなります。
今年もその辺りの本にちょっとだけ手を出しました。
「食卓のない家/円地文子」
「妖・花食い姥/円地文子」
「最高殊勲夫人/源氏鶏太」
「石の血脈/半村良」
「凍れる瞳/西木正明」
今の作家が昭和を舞台にして書いているのとは
時代の空気みたいなものが全然違いますね。
図書館で借りようとすると書架には並んでおらず、
書庫から出してきてくれる事が多いのですが、
紙が茶色になって、酸っぱい匂いのする古い蔵書だったりして、
そっちの方向からも雰囲気を盛り上げてくれます。
しかし、如何せん活字が小さい。老眼鏡を掛けてもきつい。

【トピックス3】
この一年で最も印象に残ったのは
「あひる/今村夏子」
でした。
この人の作品は全部読みたいと思いました。

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読書熱2022年12月後半。

■夜汐/東山彰良
■月は幽咽のデバイス/森博嗣
■出口のない海/横山秀夫
■肌ざわり/尾辻克彦
■女系の教科書/藤田宜永

「女系の教科書」は良かった。
前作の「女系の総督」もよかったけど、
続編のこちらの方が世界に浸れた。
こういう作品がもっと読みたい。
でも、藤田宜永さんはもう亡くなられてるんですね。

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2022/12/29

読書熱2022年12月前半。

■父が消えた/尾辻克彦
■湖の女たち/吉田修一
■女系の総督/藤田宜永

年末で出張が多く、通勤電車の読書タイムが減りました。

尾辻克彦は私の敬愛する赤瀬川原平さんの別名。
「父が消えた」は芥川賞受賞作です。
偉そばらない文章で、日常の出来事を書き連ねているだけ。
これを小説と云っていいのか分からないけれど、
天才の視点だと気付くところが全然違う。

「湖の女たち」は琵琶湖を舞台にしたお話。
風呂敷を広げ過ぎて、個々の要素が散漫になってしまったかも。

「女系の総督」。面白かったです。こう云う話、好きだなぁ。
続編も読もう。

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2022/12/13

読書熱 2022年11月後半。

■僕が殺した人と僕を殺した人/東山彰良
■下町ロケット/池井戸潤
■マリッジ・インポッシブル/藤谷治
■大雪物語/藤田宣永
■花や今宵の/藤谷治

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2022/11/26

読書熱2022年11月前半。

■アンダンテ・モッツァレラ・チーズ:/藤谷治

■不祥事/池井戸潤

■愛の領分/藤田宣永

■あなたは、誰かの大切な人/原田マハ

■人形式モナリザ/森博嗣

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ガンダム?

新大阪駅で毎日見てる広告看板。

前を通るたび「ガンダム?」って思う。


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2022/11/04

読書熱2022熱10月後半。

■七つの会議/池井戸潤
■ラバー・ソウル/井上夢人
■黒猫の三角/森博嗣
■わが異邦/藤谷治
■水声/川上弘美

「黒猫の三角」はよくある密室殺人モノかと思いきや、
終盤の登場人物の独白が凄まじかった。ぞっとしました。

今月は途中でやめた本が一冊あります。
この三年間で初めてです。
・一膳飯屋「夕月」しだれ柳/荒崎一海
文章がとにかく分かりにくい。
読み手に伝えるべき情報が足りてない一方で、
蘊蓄や時代考証についてはやたら説明が入る。
それに嫌気がさして、読んでられなくなった。

半分以上読んでたんですけどね。

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読書熱2022年10月前半。

■全員少年探偵団/藤谷治
■茅原家の兄妹/藤谷治
■かがみの孤城/辻村深月
■おくれ髪~吟味方与力人情控
■いつか棺桶はやってくる/藤谷治

すっかり藤谷治ファンになってます。

この人の魅力はいずれ纏めて書きたいなぁ…。

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