読書熱2023年1月後半。
■ラブコメの法則/東山彰良
■どの口が愛を語るんだ/東山彰良
■こちらあみ子/今村夏子
■眼の壁/松本清張
今月後半は全部よかった。
ここのところ東山彰良をちょこちょこ読んでいますが、
作品によってかなり印象が変わりますね。
直木賞を取った「流」は出身の台湾を舞台にした深い話でした。
一方、「ラブコメの法則」はガラッと雰囲気が違って、
軽妙な博多弁で繰り広げられる映画愛溢れるラブコメ。
いい作品だった。
「どの口が愛を語るんだ」は短編集。
ちなみに標題と同名の作品は入ってない。
好みの分かれる作品が多いのは確かだけど、
この人は多才だなぁと思う。
個人的には「猿を焼く」が良かった。
「こちらあみ子」は期待通りの今村夏子っぷり。
今村夏子の主人公はいつも問題のある子なのだ。
自分の周りにいたらきっと迷惑だと思ってしまうタイプの子。
でも小説の中なら愛せる。読み手は傍観者に過ぎないから。
「眼の壁」は「点と線」に続いて連載された長編との事。
やっぱり携帯電話やインターネットやDNA鑑定のない時代の
推理小説が一番面白いですね。
昭和を舞台に、のちのちの作家が書いた作品とは
漂う空気が全く違いますよね。
ラストよりも途中を味わって読んでます。
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