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2018年12月の56件の記事

2018/12/31

【買ったら聴こう00049】Lonely woman/Frank Kimbrough

Dsc_8760
フランクキンブロウの1988年の録音。
そんなに名前が知れた人ではないかもしれませんが、
なぜか気になって手元に何枚かのCDがあります。

コンポーザー型のピアニストなんで、
取り上げる他人の曲も一癖あり。
このアルバムの中でも自分とメンバーの作品を除くと、
オーネットコールマンの"Lonely woman"と
ハービーニコルスの"House party startin'"と
ジミーロウルズの"The Peacocks"ですから。

プレイスタイルは知的ではあるものの、
むやみにテンションノートを散りばめるようなアドリブではなく、
メロディラインを作っていこうとしている様に感じます。
ただちょっと地味なので、気づくとソロが終わってたりする。

ドラムのジェフウィリアムスはシンバルレガートやスネアの強打が
やや粗い気もしますが、異分子的なアクセントだと思えばアリか。

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【買ったら聴こう00048】Autumn song/Enrico Piepanunzi

【買ったら聴こう00048】Autumn song/Enrico Piepanunzi
エンリコピエラヌンツィの1984年のライヴ録音。
冒頭のソロピアノでもう圧倒されます。
オリジナルから切れ目なく"All the things you are"に入り
厳しい音選びでグイグイ押して行きます。
初期のエンリコはとんがってますね。

トリオのメンバーはスペースジャズトリオと同じ。
"Solar"のみテナーのマッシモウルバーニが入る。

エヴァンスの"Turn out the stars"も演ってるけど、
必要以上にエヴァンス派と云うのはどうかと思う。

特に最初の頃の演奏を聴くと、叙情性よりも
ソリッドな印象の方が強いのです。

個人的な想い出話ですが、
フォノイコライザーを買いに行った時、
持ち込んで色々聴き比べさせてもらったのが、
このレコードでした。
他のオーディオ器機をグレードアップする際も
大抵エンリコのアルバムを試聴に使いました。
なので、私のオーディオはエンリコ仕様なのです(笑)。

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【買ったら聴こう00047】Guided dream/Dave Liebman

【買ったら聴こう00047】Guided dream/Dave Liebman
デイヴリーブマン&トルヴァンビッグバンドの熱い作品。
「&」でもあり「vs」でもあります。
冒頭の"Softly,as in a morning sunrise"が凄い。
鳴り響くバンドに一人で挑むリーブマンは
ファズトーンの咆哮一発で気合いを注入し、
吹きまくる吹きまくる。

ブラスもリードもキレキレのビッグバンドなんだけど、
静かな曲でも緊張感のある知的なハーモニーを聴かせる。

エレベも使うし、エレキギターもフィーチャーするし、
シンセだって効果的に活用してます。

15分以上に及ぶ"M.D.~Lookout form"も聴きどころ。

いつものリーブマンがいつも以上に聴こえる私の名盤。

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サービス内容の変化

サービス内容の変化
広島駅前に潰れた昔のビジネスホテルがありました。

この看板にわさわざ設備を列記してるって事は
これらがサービスとして売りになってたって事ですよね。
カラーテレビと限定してるのは
まだ周りでは白黒のところもあったからかな。

時代を感じてきゅんとします。

そう云えば、有料チャンネル用の100円投入口も
最近見かけなくなりましたね。
ま、今の薄型テレビにアナログ感漂うあの機械が
据え付けられていたらそれはそれで面白いけど(笑)。

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【買ったら聴こう00046】Sophisticated swing/Canonball Adderley

【買ったら聴こう00046】Sophisticated swing/Canonball Adderley
キャノンボールアダレイの自己バンドの第一作目。
1957年にリリースされたアルバムですが、
後々のファンキー路線の青写真は既に出来てたんですね。

A面一曲目の "Another kind of soul" でノックアウトです。
これを聴いてhighにならない人はいないでしょう。
B面一曲目の" Spectacular "もゴキゲンなナンバー。
両面の一曲目が良いのはレコードあるあるですね(笑)。

パーソネルはアダレイ兄弟がフロントで、
バッグがジュニアマンス、サムジョーンズ、ジミーコブ。

キャノンボールのアルトは抜ける様に鳴り切り、艶があって、
速いテンポでも楽々とリズムに乗っていく。
ナットは兄ちゃんと演ってる時が一番伸び伸びしてる。

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2018/12/30

謎の風習かと。

謎の風習かと。
小豆島で得意先のアポ前にトイレに立ち寄ったら、
そこにいる人がみんなホウキを持って歩いてた。

どうやらここは実写版魔女の宅急便のロケ地だったようだ。

なんせスタジオジブリのアニメも観てないし、
実写版があったことすら知らなかったので、
てっきり地元の風習か何かだと思いました。

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【買ったら聴こう00045】Live at Oslo jazzhus/Brazz bros.

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トランペット×2、フレンチホルン、トロンボーン、チューバ、ドラムスの
6名からなるBrazz bros.ってユニットの1989年のライヴ録音です。
調べてみたらメンバーが入れ替わりつつも、活動を続けていて、
2012年までに十数枚のアルバムをリリースしていたのですね。
今はこう云う事がすぐに分かるのでありがたいです。
このライヴ盤を輸入レコード屋で買った当時、
しばらくは気にしてこのユニットの作品を探していたけど、
見つける事ができなかったなぁ…。

冒頭のディキシーランド風の"Huset pa praerien"や
ダラーブランドの"African roots"や
ノルウェイのフォークソング"Astri mi astri"や
オスカーぺティフォードの"Bohemia after dark"や
ジェリーマリガンの"Blue theme"、
そして極めつけにレスターボウイの"Cool-T~Zero"。
色んなモノが着せ替え遊びの様に飛び出してきて楽しい。

もしこのライヴ会場で自分が聴いてたら、
手を叩いて大喜びしただろうなぁ…。

どうでもいい話ですが、メンバーの写真を見ると、
髪の毛のモジャモジャ率が高い。
ほんと、どうでもいい話(笑)。

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【買ったら聴こう00044】Unfolding/Aaron goldberg

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アアロンゴールドバーグの当時のレギュラーメンバーだと思います。
ルーベンロジャース(b)、エリックハーランド(ds)との密度の高いです。
2000年の録音なので、これとて前世紀かぁ(笑)。

今ドキのジャズピアノの典型的なスタイルではあるんですけど、
高度でありつつも、小難しくなりすぎない音楽性が魅力。
ゴールドバーグのオリジナルがほとんどで、
それらがちゃんとメロディックが表情豊かなんですね。
それに続くアドリブも現代的なアプローチではありながら、
無味乾燥にならず、テーマのイメージを保ってる気がします。

唯一のスタンダードが"You are the sunshine of my life"で、
このアレンジがかっこよくて、しかも楽しい。

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2018/12/29

【買ったら聴こう00043】Free jazz/Ornette Coleman

【買ったら聴こう00043】Free jazz/Ornette Coleman
オーネットコールマンが好きで色々聴いた中では
このアルバムはあんまり好きじゃない一枚です。
いえ、でした。

二つのクァルテットが左右のチャンネルで
同時に演奏すると云うアイデアが
いい結果を生み出してるとは思えなかったから。

オーネットコールマンはフリージャズの先駆者、
みたいに書かれているのを時々見ますが、
ドシャメシャのフリージャズとは違って
調性を感じるし、多くの場合、明るいです。
代表作の"Lonely woman"は陰のあるテーマですが
多くの彼の作品は長調的な響きでウネウネしてる(笑)。
私はそのボヤキの様なプレイが好きなのです。

20世紀に入って、クラシック音楽は無調に進んでいって、
偶然性の音楽なんて考え方も出てきたり、
どうしようもない袋小路に入ってしまいました。
決してつまらない音楽とは云いきれませんけど、
ポピュラー音楽ではなくなってしまいました。

ジャズもそれから半世紀位遅れて、
同じ道を進んでしまった訳ですけど、
やっぱり大衆がついていけなくなった。

オーネットコールマンの「Free jazz」は
彼の作品の中では一番ドシャメシャな匂いがするので、
あんまり好きではなかったんですね。

でも、よく聴くと、
右チャンネルのドルフィはいつもの調子で暴れてて、
左チャンネルのオーネットコールマンも
普段とやってる事はあんまし変わらない。
要はダブルクァルテットって特殊な試みが
偶然の新鮮な響きを生み、偶然の混沌を生んだ。

でも、ただのドシャメシャと根本的に違うのは
お互いの音をよく聴いて、調和の方向を目指してる事。
その中でオーネットコールマンの明るい語り口が
厄介なドルフィやドンチェリーやハッバードを
諌めていくように思えて面白いです。

CDには別テイクが収められてるので、
秩序をもってプレイされてた事がよくわかりますね。

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2018/12/28

【買ったら聴こう00042】It's so isso/一噌幸弘

【買ったら聴こう00042】It's so isso/一噌幸弘
篠笛、能管でジャズを演ってるんですが、
初めて聴いた時はぶったまげました。

冒頭の"とひょひょ"に魅力が凝縮してます。
篠笛で朗々とテーマが吟われた後、
ビートが乗っかってきて、早いパッセージで埋め尽される。
何だか和の"スペイン"みたいです。
和のスペインってのも変だな(笑)。

和楽器はよくわからないんですが、
西洋楽器ほどクロマティックな使い方は出来ないよう。
でも、主役の管の調に固定すれば済む話ですよね。

それに、和音階もペンタトニックスケールの一種だし、
他のメンバーは完全に和に合わせなくても、
メロデイックマイナースケールや
その他の相性のいいスケールで寄せていけば
全体では和のイメージを核に置きながら、
奔放な展開が出来ますね。

緩急自在に和楽器の音色を見事に生かした演奏は
聴きどころ満載だと思います。

参加メンバーも凄い。
やっぱり打楽器は仙波清彦。
で、このアルバムの肝はギターの 鬼怒無月。
他にも山下洋輔、坂田明、渡辺香津美など
豪華ゲストが参加しています。

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2018/12/27

【買ったら聴こう00041】Body and soul/Lee Konitz & Gary Foster

【買ったら聴こう00041】Body and soul/Lee Konitz & Gary Foster
良い音質で聴けるクールジャズのアルバム。
サブタイトルが「ウォーンマーシュに捧ぐ」。
1995年東京録音。日本企画ですね。
ベースとドラムが日本人。

リーコニッツとゲイリーフォスタが如何にもクールっぽい
力の抜けたアルトでアンサンブルを聴かせる。
二人がその気で演ってるのなら良いんだけど、
日本人の懐古趣味に付き合わされてたのなら、
あまりいただけない。
ま、クールジャズはやる気があんまり影響しないから、
分かんないっちゃー、分かんないんだけど(笑)。

全9曲中7曲がウォーンマーシュの作品。
フロントは二人ともアルトだけど、それぞれ個性が出てて、
聴き比べがとても楽しい。

ピアノもそれっぽく弾いてますが、
もっとトリスターノっぽいクールさがあったら
もっとそれっぽい演奏になってたかも。

ちなみにコニッツとマーシュのアルバムは
意外ともっとホットだったりしますが。

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2018/12/26

【買ったら聴こう00040】Down with it/Blue Mitchell

【買ったら聴こう00040】Down with it/Blue Mitchell
おそらく売れ線狙いで出された作品なんでしょう。
ジャズロック調の" Hi-heel sneakers "ではじまり、
ボサノヴァビート、ファンキーなマーチなど。
更に、ブルーミッチェルとジュニアクックが
テーマをハモるだけでホレスシルヴァ感も漂います。

コテコテの要素満載なんですが、
目新しい点として、
チックコリア、アルフォスタか参加してる事と、
"Alone,alone,and alone"って美しいバラッドが
日野皓正の作曲だって事が挙げられます。

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【買ったら聴こう00039】Hamp's piano/Hampton Hawes

【買ったら聴こう00039】Hamp's piano/Hampton Hawes
ハンプトンホウズは好きなピアニストの一人です。
50年代にコンテンポラリーに残した数々の作品も素晴らしいですが、
60年代以降の作品も深みが増してて、ジーンときます。
58年に麻薬で捕まって、63年に恩赦で釈放されたと云う経歴を知って
私の頭の中で勝手なストーリーが付加されてしまってるからかも…。

でも、やっぱり良いんですよね。
「Hamp's piano」はそこはかとなくエヴァンスの影響が見て取れます。
音使いやバッキングでエヴァンスがチラつきます。
"Autumn leaves"、"I'm all smiles"、"My foolish heart"が
演奏されているのも何だか意味ありげでしょ。

でも、個人的にこのアルバムが好きな理由は
"Hamp's blues"と" Black forest blues "の
2つのブルースが素晴らしいから。
どちらも、ドラムレスで演奏されていて、
テーマからして普通のブルースとは異質な
詩情の様なものが漂っています。
ホウズのソロで一気にブルージーになりますが、
アイデアに富んでいて聴き応え十分です。

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押して閉める。

押して閉める。
今日、久しぶりに、このタイプのドアノブの
ホテルに泊まりました。
いい感じでエイジングが進んでいます。

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【買ったら聴こう00038】Amsterdam after dark/George Coleman

【買ったら聴こう00038】Amsterdam after dark
ジョージコールマンの1987年録音のリーダー作。
メンバーはヒルトンルイズ、サムジョーンズ、
ビリーヒギンズと安定感のある布陣です。
逆に云うと、飛び抜けた演奏にはなりにくいって事です。

冒頭、8ビートからのフリーキートーンなので
「をっ。」と思いましたが、段々普通になっていきます。

ジョージコールマンのサックスは音の伸びもよくて
フレーズも滑らかで非の打ち所がない。
それがちょっともの足りないかも。
メンバーにもっと煽るヤツがいたら、
彼のプレイに火がつくのでしょうか。

でも、ジョージコールマンはこれでいいのかも。

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2018/12/25

【買ったら聴こう00037】Plays Monk/Bennie Wallace

【買ったら聴こう00037】Plays Monk/Bennie Wallace
1980年頃のenjaレーベルのベニーウォレスは作品は荒削りで面白い。
アドリブでの音の跳躍が激しく、突拍子もないフレーズが淀みなくばら撒かれる。

このケッタイなウォレスのセンスと
モンクの曲との相性はすこぶるいい。

エディゴメス、ダニーリッチモンドとのピアノレストリオは
ハーモニーが希薄で骨格剥き出し。
曲によってはジミーネッパーが入るんだけど、
音程低めの楽器ばかりなので、重みマシマシです。

最も「らしい」演奏は"Straight no chaser"。
完全に酩酊状態です。

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【買ったら聴こう00036】The cove/Meredith d'Ambrosio

【買ったら聴こう00036】The cove/Meredith d'Ambrosio
ダンブロシオはジャズ史に名を残す必聴の歌手ではないけど、
聴いて良かったと思える人だと思うのです。

特にこのアルバムはスローナンバーが中心なので、
静かに音楽に浸りたい時に出会うとたまらない一枚です。
彼女自身によるピアノの他、
旦那ではなくフレッドハーシュが参加しています。

彼女は有名どころのスタンダードも歌いますが、
あまり他で取り上げられないような曲も選びます。
"EveryBody knows"なんて初めて聴いたよ。
スタンダードソングのタイトルや曲の一部を繋げた様な
面白い作品です。

彼女の歌は少し音程が不正確な時もありますけど、
全体的に呟くように歌っているので、
それは決してマイナスではないと感じます。

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2018/12/24

【買ったら聴こう00035】Alone at Montreux/Ray Bryant

【買ったら聴こう00035】Alone at Montreux/Ray Bryant
私の勝手な印象ですが、
ピーターソンの代役のステージを
ほぼブルース一本で乗り切ったドキュメント作品。
当然ブルース進行の曲だけではありませんが、
ほぼブルース音階で押し通してます。

キーポイントは左手。
様々なブルースのスタイルのリズムパターンで
あそこまで観客を乗せたのは凄いです。
よく聴くと、右手のアドリブはあまり展開してないし、
手癖フレーズが目立つ感じです。

それだけに"Greensleeves"が印象的。
テーマを繰り返し弾いてるだけの短い演奏ですが、
sus4がこんなに新鮮に聴こえるとは。

ラストの"Liebestraum boogie"は
リストの愛の夢ですね。

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【買ったら聴こう00034】Mark Murphy sings

Mark Murphy sings
マークマーフィの1975年のアルバム。
ほとんどがインスト曲のヴォーカリーズで
スタンダードは"Body and soul"くらい。
この曲のヴァースってこんなのだったのね。

デヴィッドサンボーン、ブレッカー兄弟も参加。
時代を反映して、8ビート中心でエレピが鳴り響く。
取り上げてる曲もフレディハッバード、
ハービーハンコック、ミルトンナシメントなど。
新しい事をやろうとしてたのでしょうね。

マークマーフィ自身はいつもの如く飄々としてます。
私は彼のこの感じが好きです。
後は音程の雑さが気になるかならないか…。
この作品はギリ大丈夫でした(笑)。
これがマークマーフィの魅力でもあるので、
仕方ありません。
彼やボブドローとかを聴く際、
違うスイッチを入れてるかもしれない。

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Her favorite things

嫁さんがパソコンで何やら画像検索してた。
気になったので訊いてみた。
「何見てんの?」
「小上がり。」
「小上がりって、あの小上がり?一段高くなってるやつ?」
「そう。何か好きやねん。」
そう答えながらも検索の手は緩めない。

思わず笑ってしまった。
興味の鉾先は人それぞれだなぁ。

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2018/12/23

【買ったら聴こう00033】Phil Woods and his european rhythm machine

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このジャケットはインターシティ盤だけど、
他にも「Chromatic banana」と題されたアフィニティ盤も手元にある。
ジャズ聴き始めの学生時代だったので、
ジャケ違いに引っかかった時は結構凹んでました。

それはさておき、フィルウッズ&ヨーロピアンリズムマシンは
どのアルバムも素晴らしいんですけど、
個人的に最初に聴いたこのアルバムは思い入れが大きい。

ウッズの音はウッドロアやフィル&クイルの頃と比べると
喉を鳴らしたダーティトーンなんかも多用し、
グネグネとうねるウッズ節が目立つようになっていますが、
ゴードンベック、アンリテキシェ、ダニエルユメールによる
尖がったサポートによって、癖の強さがマスキングされてます。

どの曲も素晴らしく、かっこよさの極みなんですけど、
"Chromatic banana"と"The last page sans melodie"は出色の出来。
後者はビートも変化し、ウッズもクラリネットとアルトの持ち替え。
フェイドアウトじゃなかったらなぁ…。

ゴードンベックの"Ultimete choice"や"The day when the world..."も
ある意味ロックっぽいメロディがウッズの肉声の様なサックスと
見事にはまってる。

アンリテキシェの弾き語りもいいアクセントになってて面白い。

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【買ったら聴こう00032】MISTLETOE MAGIC/VARIOUS ARTISTS

【買ったら聴こう00032】MISTLETOE MAGIC/VARIOUS ARTISTS
ジャズのクリスマスアルバムは
ウェブサイトの季節ネタにするため
アホほど買ってました。
当時、最強のジャズクリスマスサイトを自負してたけど、
先日、本屋でジャズクリスマスアルバムの本が並んでて
上には上がいる事を知りました。

私がクリスマスモノに嵌まったキッカケがコレ。

A面一曲目のエルヴィンジョーンズクインテットによる
定番曲の"Santa Claus is coming to town"は
これまで聴いたクリスマス曲の中で最も秀逸なアレンジ。
フロントの日野皓正とデイヴリーブマンが素晴らしい。

B面一曲目の"Sleigh ride"は
リッチーコールとアートペッパーの掛け合い。
何とも面白い顔合わせです。
しかもピアノがあのロジャーケラウェイ。
あ、これは個人的な好みの問題か(笑)。

"Christmas waltz"はメレディスダンブロシオの歌を
ハンクジョーンズが優しく支える極上のバラッド。

"The Christmas song"はジョーヘンダーソン。
バックをマルウォルドロントリオが務める。

いやぁ、クリスマス時期にしか聴かないのが勿体ない。

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【買ったら聴こう00031】Zo-Ko-So

【買ったら聴こう00031】Zo-Ko-So
ギターのアッティラゾラー、テナーのハンスコラー、
そして、ピアノのマーシャルソラールの名前から
アルファベット二文字づつ取ったタイトル。
ハンスコラーは今ハンズコルラーの表記が主流かな。

ドラムもベースもいなくて、
ピアノとギターで役割が被ってるせいか、
ソラールファンとしてはやや抑え目な気はしますが、
それでも、この変則的なトリオは刺激的で濃密です。
特にB面の"Away from Crowd"、
" H.-J.. Meets M. A. H." 辺りが好きですね。

1965年にMPSに録音された割には音が良くないのは残念。

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【買ったら聴こう00030】Solo piano/Chucho Valdes

【買ったら聴こう00030】Solo piano/Chucho Valdes
イラケレのチューチョヴァルデスのソロ作品です。
当時、かなり衝撃を受けたアルバムなので、
梅田ロフトのWAVEで買った時の事まで覚えてる。

初っぱなの"isanusi"の溢れ出るリズムにやられた。
キューバの音楽なんて聴いたことなかったけど、
DNAに染みついた民族の血なのだろうと思った。
しかし、"Bill(Evans)"なんて曲をやってたりするように
音選びにはジャズの影響が見え隠れしていて、
その混血具合が実に刺激的なのでした。

ま、エヴァンス感はないけど(笑)。

力強いタッチで描く"My foolish heart"も面白い。

ソロピアノってタイトルなのにもかかわらず、
トリオ演奏か収められてるのは看板に偽りアリだ(笑)。

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2018/12/22

【買ったら聴こう00029】The expense of spirit/Tuomi

【買ったら聴こう00029】The expense of spirit
彼女はフィンランドとドイツのハーフらしい。
ええ、ジャケ買いですとも(笑)。

狭義のジャズではないけど、ジャズ的な耳で聴いて
十分に刺激を感じ取れる音楽性だと思います。

ピアノとベースがバックでヨーロッパ系の音で支え、
トラックによってヴァイオリンとヴィオラが入る。

速いテンポの曲はなく、静かに展開しているので、
アルバムとしてややメリハリに欠けるものの、
彼女の声質をじっくり味わうには最適の仕上がり。

ラストに"Mourning eyes"のリミックスが入ってるけど、
これは余計だなぁ。

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【買ったら聴こう00028】Attica Blues/Archie Shepp

【買ったら聴こう00028】Attica Blues/Archie Shepp
アッティカ刑務所の暴動事件を題材にしてるので、
メッセージ性を切り離して聴くのも何なんですが、
冒頭のタイトル曲はひたすらカッコいい。
ワウギターにファンキーなビート、
主役はシェップではなく、アーシーな女性ヴォーカル。
他の曲でも歌の入るのが多い。
男性ヴォーカル から子供の歌まで幅広い。
しかも、曲の合間にはinvocationって語りが入ったり、
何だかラジオ番組でも聴いてる感じですね。

シェップのテナーの音色は不安定に変化します。
ネットの動画などでも確認できますが、
シェップはマウスピースの咥え方をかなり変えます。
下唇を下の歯に巻き込まないで吹く事も多いですが、
かなり浅く咥えて吹く事もあるようです。

全体を通して調性もはっきりしてて聴きやすい。
歌詞を聴いたらそんな呑気なモノじゃないかもしれないけど、
でも私は日本の歌でもほぼ歌詞なんて聴いてないから。

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2018/12/21

【買ったら聴こう00027】Rokoko jazz II/Eugen Cicero

【買ったら聴こう00027】Rokoko jazz II/Eugen Cicero
オイゲンキケロはずっとスルーしてました。
クラシックの名曲をジャズで演奏すると云うコンセプト自体、
あんまり食指を動かされるモノではなかったから。

ピアノを習ってる我が子にジャズを聴かせるきっかけとして
数枚買ってみたんですが…、
ずっとスルーしといても良かったかな。

リズム的には4ビートにしてあるけど、
スウィングしてるのは一部で、ほぼイーヴンで前ノリ。

テーマ自体の和音もあんまり変えてないっぽいので、
響きはクラシック的なまま。
アドリブも手数は多いものの、刺激的な音は少ないかな。

"きらきら星変奏曲"は愛らしい雰囲気から
いかついゴリゴリの展開にまで持っていくので
なかなか面白いですね。

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【買ったら聴こう00026】Les stances a Sophie/ Art ensemble of Chicago

【買ったら聴こう00026】Les stances a Sophie/ Art ensemble of Chicago
これはアートアンサンブルオヴシカゴ(以下AEC)が
音楽を担当した映画のサントラなんだそうです。
観てないので何度も云えませんが、
まともな映画ではありますまい(笑)。

AECのアルバムはそこそこ手元にありますが、
その中でも聴きやすい作品ですね。
メロディ、ビートがはっきりした曲が多いから。

一曲目の"Theme de Yoyo"はヴォーカルも入ってて
(どうやらレスターボウイの奥さんらしい。)
かなりキャッチーな仕上がりになっています。
どっちがジョセフジャーマンで
どっちがロスコーミッチェルか知りませんが、
全然揃ってないバラバラのアンサンブルは
二人の雑なプレイあってこその味わいだと思います。

一方で、着地点を全く考えてなさそうな
AECらしい馬なりな演奏も数曲聴ける(笑)。

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【買ったら聴こう00025】Booker Little

【買ったら聴こう00025】Booker Little
ジャズ初心者の頃にbainbridgeとか云うところが出してた
ジャケ違いを
レコードで買ってしまったので、
もう一度ちゃんとしたのをCDで買い直しました。

ブッカーリトルの枕詞は「夭折の」です。
もし、長く活動していたらどんな音楽をやってたのかな。

オリジナルテーマにしてもアドリブにしても
空中を彷徨う様なフレーズなのですが、
この特徴はほぼルート音で終わらないせいかと思います。
音楽理論もしっかり学んでたようですので、
マイルスみたいに大上段でモードを掲げなくても、
教会旋法をさらっと取り入れてた、
と云うより、それが美しいと感じていたのではないかと、
勝手に考えている次第です。

音色の素晴しさやフレーズの豊富さの中に
その独自のエッセンスが加わっているのが
私にとってのブッカーリトルの魅力です。

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2018/12/20

【買ったら聴こう00024】Why I like coffee/Bob Nell

【買ったら聴こう00024】Why I like coffee/Bob Nell
ボブネルってピアニストはこの一枚しか持ってないので、
あんまりはっきりしたことは云えませんが、
かなり特異な音楽センスを持った人ではないかと。

作曲、アレンジ、アドリブ全てで、常套句に陥らない。

このアルバムを何で買ったのか覚えてないけど、
レイアンダーソン、ジャックウォラスのフロント二管だったから…、
もしくはその二人の何かのアルバムでボブネルに興味を持った…、
そんな感じではなかったかと思います。

冒頭のソロピアノによる" Blues for KB "、
あやしいアンサンブルの" Why I like coffee "、
一筋縄ではいかない" Taking a chance on love "など、
モンクやらドルフィやらジョージラッセルやら
ジャズの本流から逸脱したジャイアンツと似た匂いがする。

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2018/12/18

【買ったら聴こう00023】Who are you?/Linda Petersson

【買ったら聴こう00023】Who are you?/Linda Petersson
ジャケ買いの女性ヴォーカルは外す事も多いです。
ジャジーなムードでスタンダードをユルく歌ってるだけだったり、
雰囲気だけで実力が伴っていなかったり…。

それでも時々アタリもある(笑)。
このリンダペッテションはその中の一人です。

まず音程に誤魔化しがなく、表情も豊かです。
声質も写真のイメージ通りで美しく、透明感があります。

で、バックのピアノトリオ+tpが北欧系のサウンド。
スタンダードになるとちょっとベタになるけど、
アレンジがしっかりした曲では
張りつめた空気が心地よい。

"Up from the skies"なんかも歌ってて、
ちょっとブルージーな歌い方をしてるけど、
他のトラックとは趣きが変わってます。

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【買ったら聴こう00022】渡良瀬/板橋文夫

【買ったら聴こう00022】渡良瀬/板橋文夫
板橋文夫はネットで知り合いになったNさんに教えて貰った。
お宅に邪魔して、聴かせて貰ったのは
このアルバムではなかったけど、
"good bye"は演ってました。
もっと執拗な反復の中での陶酔感は凄まじかった。
あれは森山威男の作品だったっけか。

で、この「渡良瀬」は板橋文夫のソロピアノの傑作と云われています。
割とあっさりしてます。

二曲目の" Msunduza"はアフリカっぽいので、
ダラーブラントがちらつきますが、
やっぱり板橋文夫らしさは和音階の取り込みや、
日本人好みの泣きのフレーズだと思います。
それをメソメソやられるのではなく、
圧倒的なパワーで押し出してくるので、やられちゃうのです。
決して何でもかんでも力で押し切るのではなくて、
繊細な表現を交えながら、
曲全体のうねりの中で組み立てられていくので、
心から揺さぶられるのですね。

こんな事を書いたら、怒られそうだけど、
"good bye"のBメロを聴くと"どうぞこのまま"がちらつく。

スタジオ録音のこのアルバムを基本型として
他のライヴ盤などをまた聴き進めていこうと思います。

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2018/12/16

直前の発見。

直前の発見。
今日は我が子のピアノ教室の発表会でした。

出番の直前に最後の楽譜確認をしていた我が子が
「今、発見した。」と音符をゆびさす。

左手のパート、ドで弾いていたところが、
実はミだった。

今から修正したら、失敗のもと。
「そのままいこう。」

ま、何とか乗り切りました。
他のところで間違えたけど(笑)。

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2018/12/14

【買ったら聴こう00021】Old boy friends/Claire Martin

【買ったら聴こう00021】Old boy friends
クレアマーチンはカッコいい。
ハスキーでありながら、立ち上がりがシャープで
速い曲でもキレキレで乗ってくる。
芯のしっかりした声なので、バラッドも最高。
なんだ、ベタ惚れじゃん(笑)。

このアルバムは急速調の
"Partner in crime"、"The wheelers and dealers"などと、
"Old boy friends"、"I've got news for you"、
"I was telling him about you"などのバラッドが
バランス良く配され、
CD一枚があっと云う間に終わる…。

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【買ったら聴こう00020】Esperanza/esperanza Spalding

Esperanza/esperanza Spalding
女性ヴォーカリストでベーシスト。
で、挑発的なこの表情。
そそられない方がおかしい(笑)。
これが彼女のセカンドアルバムで
メジャーデビューだそうです。
「junjo」の方が後だと思ってました。

アルバム冒頭がショーターの"Ponta de Areia"。
「そうきたか。」ってニヤニヤが止まらない。

狭義のジャズでは収まりきらない様々な音楽の集合体。
とりわけMPBとジャズの要素が強い気がします。

弾き語りならではのスキャットとベースのユニゾンは楽しい。

スタンダードの"Body and soul"を歌ってるなと思ったら、
スペイン語でした。
本当に色んなものがミックスされてるのね。

但し、ヴォーカルだけ切り出して聴くと、
100点満点でぼちぼちだと思います。

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2018/12/13

【買ったら聴こう00018】So...!/New jazz trio

【買ったら聴こう00019】So...!/New jazz trio
現在活躍中のジャズピアニストの中で
ミカエルアルベンツは頭ひとつ飛び出た存在です。

VIENでのプレイももちろん凄い。
けど、今回はNew jazz trioを。
トリオと銘打ってますが、
フロントに三管をフィーチャリング 。
Matthieu Michel(flh)
Glenn Ferris(tb)
Carlo Schöb(ts)
なので、純粋なトリオ作品ではないものの、
セクステットのコンボ演奏って色合いは薄く、
やはりアルベンツを中心としたトリオが主役なんですね。

猛烈なアンサンブルが鳴り響いた後、
その熱量に負けないトリオが演奏を牛耳る。
速いパッセージでも、気だるいテンポでも、
強く個性を発揮しまくります。

高度な音楽なんですが、難解ではない。
すべてが聴きどころ。

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【買ったら聴こう00019】The jazz singer/Eddie Jefferson

【買ったら聴こう00018】The jazz singer
個人的に堂々とした歌手って苦手です。
特に男性は高圧的に感じて萎縮してしまいます。

その点、エディジェファーソンは飄々としていて、
肩の力も、気も、スコンと抜けた感じです。
あ、悪口ではありませんよ。
しかも、性格の明るさが全面に出た感じでゴキゲンです。
馬づらの人に悪い人はいません。
これも悪口じゃないです。

アルバムコンセプトとしてはジャズの名演のヴォーカリーズ。
曲によってコーラスや女性ヴォーカルが入ったりするので、
全体的な雰囲気はランバート、ヘンドリックス&ロスに近い。

アドリブパートにも歌詞を付けて歌っていますが
ヴォーカリーズモノって完璧に歌いこなすよりも、
無理矢理歌ってる感があった方が面白いと思います。
マイルスのアドリブラインなら歌えない事もないけど、
パーカーの様な音数の多いプレイを歌にするのはかなり強引。
そのとっちらかり感が堪らないと思うのは私だけかな。

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【買ったら聴こう00017】Double door/Karl Martin Almqvist & Mathias Landaeus

【買ったら聴こう00017】Double door/Karl Martin Almqvist & Mathias Landaeus
テナーのKarl Martin Almqvistと
ピアノのMathias Landaeusのデュオ。
アルムクヴィストとランデウスと読むらしい。

背中を向けたジャケットの写真が秀逸で
アルバムの内容も題名のない音楽会風に云うと、
「背で聴かせる音楽会」って感じ。

お互いの音を聴き、反応しあう濃密な演奏。
アルムクヴィストは音が立ち上がってから消え入るまで、
一音一音に気を配っているのがわかります。
フラジオも音質を変わらないよう溶け込ませています。
太くて豊かな美しいサックスです。

ランデウスもタッチと云い音選びと云い、
丁寧な対話に集中しています。

テンポの速い曲はないので、ジャズ的なノリを期待すると、
それはそれは退屈な演奏に聴こえるかもしれませんが、
音の端々まで耳をそばだてて聴くと、
じわじわと良さが伝わってくるスルメ盤だと思います。

ほとんどオリジナルでスタンダードは一曲だけ。
Spring can really hang you up the most。
選曲も憎い。

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2018/12/12

【買ったら聴こう00014-16】Musical prophet/Eric Dolphy

【買ったら聴こう00014-16】Musical prophet/Eric Dolphy
ドルフィの未発表音源が発掘される度に
「また出ちゃったか」と思う。
ドルフィ好きとしては買わざるを得ないのですが、
ひどい音質のモノなんかも多くて、
聴きながらブルーになることもしばしば。

今回も期待半分、不安半分で買ってみたところ、
久々に満足できる内容でした。

聴きどころはリチャードディヴィスとのデュオ。
まわりを蹴散らすようなソロとは違い、
音階の突拍子もない跳躍をせず、
穏やかにベースと対話しています。
これは沁みる。

録音された時期がOut to lunchの前との事で
コンボ演奏についてはより無機質なサウンドに変わってます。

一部、セッション的なトラックもあるので、
全体の纏まりはないけど、
ドルフィが色んなコトを試してたんだなと
発見の多い三枚組アルバムでした。

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2018/12/11

【買ったら聴こう00013】With words unspoken/Lynn Arriale

With words unspoken/Lynn Arriale
リンアリエールトリオの1996年の録音。
彼女はピアニストとしての能力もさることながら、
アレンジャーとしての才能が秀でていると思います。
厳しめのリハーモナイズ、メロディの再構築やギミックの挿入、
リズムパターンの付与など、今風の理想的なアレンジで
聴き手をニヤニヤさせてくれます。
でも、美しい曲は下手に弄くらないのも心憎い。
このアルバムでは私の大好きな
"The peacocks"と"Zingaro"を取り上げてるけど、
ほとんど崩さず、情感を込めて丁寧に弾いてます。
元々クラシック畑の人らしいので、音の粒も整ってて、
バラッドプレイは極上です。

一方で激し目の曲については、
せっかくのイカツいアレンジをキッチリ弾きすぎてて、
ちょっとだけ堅苦しいかな。
ほんのちょっとだけね。

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【買ったら聴こう00012】Sonny moon for two/Maurice Vander

【買ったら聴こう00012】Sonny moon for two/Maurice Vander
モーリスヴァンデールの1968年のトリオ。
フィリージョージョーンズが参加してます。
私はDrayfusが再発したCDで持ってるので
オリジナルジャケットとは違うようです。
アルバムタイトルも本当はSonny moon for twoかどうか…。

60年代の終盤なので、バップ基調であっても、
色んな要素が加味されて少し新しい響きがします。
タイトル曲の荒々しいブロックコードの解釈がツボでした。
他も少しモーダルな和声がチラつきますが、
基本的に軸足はバップから外れません。
その辺りのバランスは今の耳で聴くといい感じですね。
フィリージョージョーンズのドラムもさすが。

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【買ったら聴こう00011】The solo album/Sonny Rollins

【買ったら聴こう00011】The solo album/Sonny Rollins
私が初めて買ったCDです。
当時、CDプレイヤーを持ってなかったのに
何であえてCDにしたかと云うと、
この作品はロリンズの56分にわたるソロ演奏だから。
レコードだと途中で切れてしまうと思ったんですね。

でも、正確には56分吹きっぱなしではありませんでした。
数回、区切りがついて、聴衆の拍手が起こってます。

で、肝心のフリーのインプロヴィゼーションですが、
そこそこ面白い爺ちゃんぼやきを聴いてる感じです。
思いついた昔のフレーズが顔を出したかと思うと、
また話が逸れてしまう(笑)。
こりゃ凄い、って領域まで行ってくれない。

タンギングと指のズレやミストーンなど、
ブリッジ以降のロリンズのラフさが目立ち、
単音楽器での長尺のソロって事で下駄を履かせても、
個人的にはのめり込める演奏ではありませんでした。

明るくおおらかなに歌うロリンズよりも、
マイナーチューンでの一瞬のフレーズに
ゾクッとするような凄みを感じる事が多かったので、
それを期待してたのが良くなかったんでしょうね。

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2018/12/08

【買ったら聴こう00010】Detour ahead/Mike Melillo

【買ったら聴こう00010】Detour ahead/Mike Melillo
このCDにはちょっとした思い出があります。

以前、このブログでマイクメリロの
「Recycle」の事を好き勝手書いてたら、
人づてで本人に伝わったらしく、
彼からプレゼントが送られてきました。
それがこのアルバムだったんですね。

その当時、まだ発売されておらず、
私が貰ったのはデモ盤か何かだった。
今はphilologyから発売されていますが、
ジャケットをよくみると、タイトルの位置が違う。

前置きはこの辺にして…。

マイクメリロはさりげなく毒っけを漂わせるピアニスト。
モンクの曲を取り上げることも多いんですけど、
それ以外の曲を弾く時もモンク的な和声やタッチがチラ付きます。
特に4ビートへの乗り方が独特です。
アドリブでは跳ねずにイーヴンで乗ることが多く、
踏みしめるようにやや遅れ気味に弾きます。
一音一音がそこにとどまり、説得力を持つ感じ。
"Work"をミディアムファストくらいで弾いてるんですが、
これがまたこのタッチと相俟って味わい深いんですよね。
オリジナルの"SEE HUNT AND LIDDY"は速い曲なので、
割とリズムにストレートに乗って弾いてるんですけど、
音の粒の形はやっぱり独特。で、フレーズも独特。

一癖も二癖もあるピアニストです。

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2018/12/07

【買ったら聴こう00009】Allegresse/Maria Schneider Orchestra

【買ったら聴こう00009】Allegresse/Maria Schneider Orchestra
ジャズオーケストラの面白さって、
個と集団のバランスではないかと思ったりします。
マリアシュナイダーはその出し入れが巧みです。
ソリストとアンサンブルが明確に分かれていない事も多く、
さっきまでメロディを吹いてたヤツが
アンサンブルの中に溶け込んでしまったり、
アンサンブルの中からメロディが立ち上がってきたり、
オーケストラ全体の響きがどんどん変化していく。

このアルバムはブラジル音楽からの影響もあるそうですが、
彼女の中で消化して取り入れているからか
明確なプラジル感が出てる訳じゃありません。

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【買ったら聴こう00008】Freedom samba/The jazz renegedes

【買ったら聴こう00008】Freedom samba/The jazz renegedes
確か梅田ロフトのWAVEで適当に買った中の一枚だったかと。
正体不明のバンドで、スタイルはかなり懐古趣味。
キャッチーな曲が多いのではゴキゲンに聴ける。
当時、夏に結構よく聴いていたアルバムでした。

で、今回取り上げるにあたってネットで調べてみたら、
なんと元スタイルカウンシルのドラマー
スティーヴホワイトが作ったバンドだってさ。
スティーヴホワイトは知らないけど、
スタイルカウンシルは学生時代の友達がよく聴いてたので
名前くらいは知ってます。

サックスのAlan Barnesって人のタンギングが凄い。
何と歯切れの良いフレージングでしょう。
個人的には"Even stevens"、"Man goes"
そしてタイトル曲の"Freedom samba"が楽しくて好き。

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濁らない。

濁らない。

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【買ったら聴こう00007】Synergy/Mike Wofford

【買ったら聴こう00007】Synergy/Mike Wofford
マイクウォフォードはそれほど有名な人ではないかもしれないけど、
私にとっては常にチェックし続けているピアニストの一人です。

さりげなく変な人だと云うのが私の見解

今後もあれこれ取り上げるかと思いますが、
まずはこのシナジー。

60年代から活動してる人なんですが、
ブラインドで聴いたら、もっと最近の人だと思うでしょう。
エヴァンス系と書かれていたのも見たことあるけど、
それは彼の一面でしかないと思う。。
このアルバムでエヴァンスを感じる人はいないでしょう。

常に新しいスタイルを模索して、変化し続ける事で
モチベーションをキープできる人ではないかと勝手に思ってます。

このSynergyはオリジナルの比率が高く、
厳しめの音の構築で攻めの演奏が繰り広げられます。
スタンダードバラッドの"My old flame"にしても
甘さが微塵もありません。

このアルバムは彼の凄みが感じられる理想的な一枚ではないかと。

ところでこのCDのケースは変わってる。
引き出しの様に中のトレイをスライドさせて、
それをくの字に曲げてCDを取り出す方式。
こんなパターンは私の持ってる中でこれ一枚です。

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2018/12/06

【買ったら聴こう00006】No tears...No goodbyes/Helen Merrill&Gordon Beck

【買ったら聴こう00006】No tears...No goodbyes/Helen Merrill&Gordon Beck
ヘレンメリルは色んな顔合わせでアルバムを作っていますが、
それらの中でもOWLの二作品は出色の出来だと思います。

このゴードンベックとのデュオはシンプルな編成だけに
二人の濃密な対話を楽しむことができます。
バラッドや4ビートの曲も素晴らしいですけど、
個人的には8ビートでエレピを弾いてる
冒頭の"When I look in your eyes"が
このアルバムのイメージを決定付けている気がします。

ひとつ残念なのは収録時間が短いこと。
「Music makers」と合わせて録ったのかと思ったら、
「No tears...」の方が2年早かった。

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次点で当たり。

次点で当たり。
お目当てのピザの店が定休日だったので、
隣の肉のお店に入りました。

ステーキランチは千円を越えたけど、
それ以上の満足度がありました。
美味しかったです。

適当に入ったので確認してなかったのですが、
听の系列店でした。
店名も英語表記でPONDやん。

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【買ったら聴こう00005】Love for sale/Cecil Taylor

【買ったら聴こう00005】Love for sale/Cecil Taylor
セシルテイラーの初期の作品です。
オーソドックスな4ビートが刻まれる中、
セシルテイラーが壊れながらも進行に添ってプレイ。
その過渡期的な演奏がとても面白い。
整然とした住宅街の中にピンクのお城が建ってると
その異様さが際立つのと一緒ですね。

後に同じ資質のメンバーでより彼の音楽を実現していきますが、
フンデルトヴァッサーのグネグネの街並みに
ピンクのお城が建ってても目立たないように
「love for sale」の様な対比の妙はないですね。
狙ってできない一瞬の可笑しみでしょうか。

後半はセシルテイラーのオリジナル。
この当時の彼の曲はメロディアスで素晴らしい。
エリックドルフィしかり、ジョージラッセルしかり、
独特の感覚を持ってる人の作る曲は
イマジネーションを掻き立てられます。
"Little lees(Louise)"はジャズ聴き始めの頃に
スティーヴレイシーの演奏で先に聴いて
えらくハマった曲なんですよね。

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2018/12/05

【買ったら聴こう00004】In the key of Monk/Jessica Williams

【買ったら聴こう00004】In the key of Monk/Jessica Williams
ジェシカウィリアムスのソロライヴ。
タイトル通りモンク曲集なんですけど、
圧倒的にピアノが巧いので、まともに聴こえます(笑)。
左手ストライドの右手アドリブまたいなプレイは
モンクもソロライヴの時によくやってたけど、
たいがい数小節で破綻してた。

こう書くと、綺麗に小さく纏まっているみたいだけど、
ジェシカウィリアムスのピアノは力強くダイナミック。
ウォーキングベースでゴリゴリ弾くのは男性的ですらある。

あと、内部奏法を単なる効果音として使うのではなく、
普通に"弾いている"のって凄いなぁ。

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【買ったら聴こう00003】Four & more/Miles Davis

【買ったら聴こう00003】Four & more/Miles Davis
このブログのちょっと前の記事に書いたんですが、
私が中学生の終わりか高校の始めの頃に
初めて買ったジャズのレコードが
「My funny Valentine/Miles Davis」でした。
で、この「Four&more」も同じ時のライヴの音源です。

前者はバラッド系の曲を選んであって、
後者は激しく動きのある曲を集めてあります。

初心者には「My funny~」の良さが分からなかった。
元の曲も知らないのに、いきなり大胆に崩されても、
何が何だかちんぷんかんぷんでした。
お陰でマイルスを二十年近く敬遠する羽目になりました。

あの時、もし「Four&more」を買ってたら
どうなってたのかな。

テンポのある曲の方が素人には分かりやすいから、
「My funny~」よりも理解する糸口を掴めたかもしれないなぁ。

いや、それでも崩れ過ぎだし、モーダルだし、
やっぱりお手上げだったような気もする。

そうなると、プレスティッジの四部作あたりか…。
出会うタイミングって重要ですね。

で、このFour&moreを今の耳で聴くと、
スリリングなトニーウィリアムスのドラムと
ハンコックの新しい音の響きに支えられ、
マイルスのプレイも乗りに乗ってる気がします。

マイルスのバンドはテナーが入れ替わっていくけど、
個人的にジョージコールマンがベストフィット。
元々ショーターの方が好きなんですけど、
彼の色が出すぎてるんですよね。

「Four&more」はマイルスバンドが変化を求めて
コンセプチュアルになったり、電化される前の
最もジャズ的興奮を感じられる一枚ではないかと。

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2018/12/03

【買ったら聴こう00002】SHADOW BOX/BENNY ARONOV

【買ったら聴く00002】SHADOW BOX/BENNY ARONOV
ピアノのベニーアロノフのリーダー作。
CHOICEレーベルへの期待と、
ドビュッシーの弦楽四重奏曲をモチーフにした曲への興味で
買ったんだと思いますが、内容はいたって普通です。
ボブブルックマイヤーが参加してるアルバムで
あんまり当たった試しがない(笑)。

A面で3曲続けて、アフターアワー的なので、
寛いだ雰囲気で通すのかと思ったら
オリジナルはハードバップ調だったりする。
B面1曲目の"SHADOW BOX"はなかなかいい。
ソロの"LOVER MAN"はアプローチが多彩で、ユニーク。

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【買ったら聴こう00001】Vertigo/JACKIE McLEAN

【買ったら聴く00001】Vertigo/JACKIE McLEAN
ブルーノートLTシリーズ。
音源は1959年の「NEW SOIL」の未発表曲1曲と
後は1963年2月の録音です。
1963年の「ONE STEP BEYOND」の2ヶ月月前ですが、
それとはメンバーが全然違うので、
別のアルバムを作ろうとしてたのかな。
ピアノはハービーハンコックなんですね。
タイトル曲は新しい事をやろうって刺激に満ち溢れてます。
マクリーンはどの時期でも聴き応えがあります。

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2018/12/02

発掘調査開始。

発掘調査開始。
私の部屋はレコードやCDやDVDの巣窟になっています。
今や音楽はデータ配信の時代ですので、
こんな大量のソフトに場所を占有されるなんて、
愚の骨頂かもしません。

でも、やっぱりここは私にとって幸せな空間なのです。
データに囲まれる事はできませんから。
断捨離なんて糞くらえです(笑)。


ここにあるモノを全て視聴しようとすると、
1日1枚聴いたとして、単純計算で27年はかかるんですね。
しかもその間も増殖していくでしょうから、30年仕事です。

老後の楽しみにと思ってましたが、
そろそろ始めないと間に合わないか…。

あんまり細かいルールは決めず、適当に聴き進めて行こう。

備忘録としてブログとも連動しますが、
今までも聴いた感想をツラツラ書いてましたので、
別段新しい事をやる訳ではありません。

ただ、これまではそれなりにお薦め盤が中心でしたけど、
これからは所有品の発掘が目的なので、
玉石混交になりそうです。
曲目やパーソネルなどのデータを載せるつもりはないので、
恐らく大して役に立たない記事の羅列になるかと思います。

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2018/12/01

ジャズ聴き始めの頃の話 その21

最終回です。

最後はやっぱりやかたmildの事を書かないと。

昔の日記を引きずり出して確認したのですが、
この時期、日記が飛び飛びになってて、
大劇ビルの地下にあったやかたの記載は
1988年7月末に友達と行った後は
かなり飛んで、1989年5月に閉店してたと呟いてる。

それからしばらくして、
千日前の味園の正面の細い路地裏に
やかたmildとしてオープンしてたのを知ったのは
1989年12月の事でした。

旧やかたと比べると、遥かに狭く、
10人も入れば一杯になるような
ほぼカウンターだけの小さな店でした。

ジャズ喫茶ではなく、
ジャズ&ボサノBarと看板に書かれており、
入口の近くには「コルトレーンお断り」と張り紙がしてあった。

旧やかた時代はマスターと喋った事もなかったけど、
新しくなって、気軽に話せるようになりました。

全体的にマイルドになったやかたでしたが、
かける音楽にはマスターのこだわりがありました。
よく「毒」って云ってたのを覚えてる。
その意味はマスターの選曲を聴いてると段々分かってきた。

最初にして、最大の衝撃を受けたのが、
「No man's land/Enrico Pieranunzi」。
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その当時、私は中古レコード屋巡りをして、
それなりに聴き散らかしていたつもりだったけど、
「今のジャズ」は全くの守備範囲外でした。

エンリコのピアノは高度な音の積み重ねなのに、美しく、
トリオ間の対話はスリリングなのに、調和が取れている。
正にマスターの云う「毒」がポイントなんですね。
「毒」を感じられない人にとってはただの聴きやすい音楽。
「毒」にあてられると、抜けられなくなる。

私の中で「今のジャズ」のイメージが変わりました。
その頃、売れないジャズを何とか商業ベースに乗せるため、
昔の焼き直しみたいな企画がアレコレあって辟易としてたんですが、
ホントの「今のジャズ」は別のところで進化し続けている事を知りました。

いつまでもレコードに固執しててはいけない事に気付き、
やっとこさCDプレイヤーを買いました(笑)。

休日には難波でレコードやCDを漁って、
やかたmildで何時間も過ごすようになりました。
常連どうしで、酒を呑みながら音楽談義をするのも楽しかった。
やかたmildには五年くらい入り浸っていたかな…。

その後、私は関東に転勤し、やかたmildは移転し、
やがてボサノヴァ中心の店やかたde voceに変わりました。
私はなかなか関西に戻る事が出来ず、帰省の時に立ち寄る程度でした。

そして、二十年以上経って…、
やっと関西に戻ってきた時にはマスターは他界されていました。
ショックでした。


マスターのお陰で今ジャズを聴いている意味を知りました。
昔のジャズを理解した上で、
そこから続く今の音楽を聴く事で
楽しみがどんどん膨らむ。
新しい音楽への興味がなくなったら
懐メロと変わらない。

それに気付いた時、私は初心者じゃなくなったと思います。
16歳頃に恐る恐る足を踏み入れてから
10年かかりました。

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