読書微熱。
読書微熱
神戸市立図書館の予約図書自動受取機のお蔭で
最近また本を読み始めました。
ここ数年、節操なく読み散らかしていましたが、
その中で好きになった作家がいます。
これからはその人たちの作品をじっくりと
読んでいこうと思います。
そして、気が向いたら、感想もちょこちょこと。
さっそくこちらの作品から。
■燃えよ、あんず/藤谷治
下北沢の本屋フィクショネスに集う人々の物語です。
作者が実際に経営していた同名の本屋が舞台なので、
実話っぽく語り始めていますが、恐らくフィクションでしょう。
ある程度モデルになっている人物はいるのかもしれませんが。
登場人物の中で一番厄介で、存在感を出しているのが由良です。
こう云うちょっといかれた価値観の人物を描くのがうまい。
変わった本屋に変わった人々が集まるのは、世の常なんですね。
■どこから行っても遠い町/川上弘美
緩やかに繋がった短編集です。
一軒の魚屋からスタートする、町の住人の人間模様。
川上弘美の描く世界には様々な愛の形が登場します。
満たされている人はいない。
諦めや馴致や妥協の中で生きている感じがします。
ただ、心に穴を空けるためか、やたらと死が絡む。
ちょっとやり過ぎかなと思いました。
■とんこつQ&A/今村夏子
タイトルから勝手にエッセイ集だと思っていたら短編集でした。
やっぱり天才です。
表題作の「とんこつQ&A」は中華料理店で働き始めた女性の話。
人と接するのが苦手で「いらっしゃいませ。」すら云えない。
それを克服して成長していく姿を描く感動の物語…、
などと云うありがちな展開になる訳がないんですね。
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コメント
>変わった本屋に変わった人々が集まるのは、世の常なんですね。
激しく同意。
ほうぼうの皆様も自覚があるところが流石です(笑)
投稿: Salty | 2024/04/24 22:00
■Saltyさん
と、かく云うSaltyさんも…(以下略
投稿: しほたつ | 2024/04/27 22:27