スーラ―ジュ、森田子龍、白髪一雄
兵庫県立美術館に行ってきました。
お目当ては白髪一雄生誕百年特別展示。
これだけ纏まった作品を見るのは十四年ぶりでした。
併せて終了ギリギリの「スーラ―ジュ×森田子龍展」も
観てきました。
それはもう、抽象と前衛のオンパレード。
とても濃厚な展示でした。
スーラ―ジュはフランスの画家で黒の画家と呼ばれているそうな。
森田子龍は兵庫県出身の前衛書道家。
二人は「墨美」と云う雑誌を通じて交友関係を持ったとの事。
どちらも黒を基調としているので、二人の作品はぱっと見ぃ、似てます。
しかし、それは表面だけの話。
スーラ―ジュの作品は黒と色彩と光を徹頭徹尾追究しているのに対して、
森田子龍の書は抽象画っぽくありながらも、
漢字の意味合いや構造を組み合わせて具象に向かっている感じですね。
白髪一雄は云わずと知れたアクションペインター。
紐にぶら下がって、床に置いたキャンバスの上を素足で滑り、
絵の具を塗りたくっていく。
制作風景の映像は今ならネットの動画でも見る事ができます。
手法は奇抜かもしれませんが、作品を生で観れば納得する筈です。
マチエールなんて生易しいものではなく、
絵の具が泥道の轍のような凹凸を作り、陰影を作り出しています。
一面赤色の作品などは恐怖すら感じます。
画像だけでは恐らく百分の一も伝わらないと思います。
嫁さんは展示会場内に漂う絵の具の匂いに驚いていました。
ちなみに、同時開催中のキースへリング展はパスしました。
とてもじゃないけど頭の切り替えができません。
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コメント
視覚に加えて聴覚や触覚に訴える展示は時々ありますが、嗅覚は新鮮かも。ご夫婦でアートな日、素敵です。全然知らないアーティストの方々で、作品へはコメントできなくてすみません(^^;
HATの中のJICAの食堂に行ったことがあります。日替わりランチが、食べた事のあまりないお国料理メニューで、なかなかユニークでした。味は…好きな人は好きだろうなぁ(笑)ハマればラッキー♪
投稿: Salty | 2024/05/16 01:19
■Saltyさん
白髪一雄も森田子龍も兵庫県の人です。
白髪一雄は生誕100年で地元尼崎でも
特別展をやってるみたいなので行こうと思っています。
理屈抜きに「すげー。」と思える画家なので
何かの機会があれば是非ご覧いただきたいですね。
JICAの食堂、興味があります。
またあの辺に行くときは寄ってみたいです。
投稿: しほたつ | 2024/05/18 08:42