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2024/08/24

読書熱VS眼、5月-8月

5月21日、一回目の手術で右目のレンズを取り除き、
一ヶ月間、片目の状態で生活していましたが、
その間も本を何冊か読みました。
■おがたQ、という女/藤谷治
■二都/藤谷治
■遠い響き/藤谷治
■勝手にふるえてろ/綿矢りさ
■またたび峠/藤谷治
■手のひらの京/綿矢りさ
■オロロ畑でつかまえて/荻原浩

何と云っても「おがたQ、という女」が良かった。
藤谷治の小説には理解できないタイプの人物が出てくる。
それは少し常軌を逸した変な人である事が多いけど、
おがたQについてはとても魅力的な人物に思えます。

草津市の図書館にはなかった藤谷治の作品が
神戸では色々見つかったので一気に読みました。
彼の小説はバイクの旅行みたいなもので、
道中が面白いんですよね。
目的地=結末を追い掛けるタイプの小説ではないと思うし、
個人的には肌に合う作家です。

綿矢りさは初めて読みました。
「勝手にふるえてろ」は刺激的だったなぁ。
「手のひらの京」は地元京都を丁寧に描こうとして
あまり面白いとは思えなかった。
京都人の京都愛は近隣の関西人にはちょっと…。

6月20日、二回目の手術で人工レンズを縫い付けた影響で
腫れが治まるまで視力が低下し、痛みもあったので、
一ヶ月以上、読書は自粛。

一ヶ月ほどのブランクを経て、読書再開。
■のぼうの城/和田竜
■BLACK RIDER(上)/東山彰良
■BLACK RIDER(下)/東山彰良
■薬指の標本/小川洋子
■性的人間/大江健三郎

「BLACK RIDER」は凄かった。
核戦争後の頽廃的な世界が舞台の壮大な物語。
暴力と殺戮の嵐。
この手の話は苦手なんですが、
東山彰良の筆力にぐっと惹きつけられて、
最後まで一気に読み切りました。
登場人物が多いので、最初はしんどいかも。
大まかには保安官のバードと馬泥棒のレイン兄弟の追走劇。
しかし中盤で物語は大きく動きます。
ネタばれになるのでこの程度にしておきますが、
なかなか出会えないレベルの作品だと思います。

「性的人間」については次回。

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コメント

読書熱復活なによりでございます。よかった~
どうぞご無理のない様に。

先週初コロナ罹患、コロナ患者の気持ちを実感。当事者になって体感してみてしか理解できないのは、想像力欠如ですねぇ。
まだ本調子ではないので、夫婦でゾコーバに大枚はたいた分は早めに回復しないもんかしら、と暫くはおとなしく養生します。

投稿: Salty | 2024/08/28 01:01

■Saltyさん

コロナ、大変でしたね。
今やコロナもあんまり心配されなかったりしますが、
しんどいのは間違いありません。
お大事に。

投稿: しほたつ | 2024/08/30 13:08

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