読書熱 9月末追加
■灯台からの響き/宮本輝
■花まんま/朱川湊人
「灯台からの響き」は宮本輝の2020年の作品。
妻を失ってから中華そばの店を休業している主人公。
彼の蔵書「神の歴史」に挟まっていた一枚の葉書。
物語がゆっくりと進行していきます。
今どきの小説にありがちな過剰な波風は立たず、
日常感を損なわない程度の起伏で綴られる物語です。
スマホやグーグルマップなども出てくる現代の設定なのに
どこかノスタルジックなんですね。
何となく小津安二郎の映画を観てるような…。
「花まんま」で初めて朱川湊人を読みました。
直木賞受賞作品です。
私と一歳違いの関西人なので、
出てくる昭和ネタがズバリでした。
そこにホラーなストーリーが乗っかってきたので
ちょっとビックリしました。
ネットで調べてみたところ、
朱川湊人はホラー小説で名を成した人みたいです。
この小説はホラー的要素を入れながらも、
心動かされる物語になっているのがいい。
それに昭和ノスタルジーが散りばめられていて
更にいい。
たまたまですが、この前に読んだ三田誠広も
宮本輝も朱川湊人も関西出身ですね。
だからどうって事ないですけど。
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